2023年9月11日月曜日

ネド・ブロックが考える意識



ニューヨーク大学の哲学者ネド・ブロックが「意識は非生物学的であるか」をテーマに議論している

拙著『免疫から哲学としての科学へ』の中でも紹介したように、ブロックは意識には2種類あることを指摘している

1つは主観的経験や感覚に関わる現象意識で、もう1つはより高度の推論や発話や行動を行う際に使われるアクセス意識である

この議論では「説明のギャップ」(explanatory gap)という言葉がよく出てくる

これは、意識の主観的な側面と脳に関する物理的な説明との間のギャップを指している

ブロックは汎心論は余り可能性がないという見方を採っている

汎心論も組合せ問題を説明しなければならないからだろう

これは、最小の存在に存在する単純な意識が我々人間が持つような複雑な意識にどのように移行するのかという問題である

また、今は捨てられているかに見える二元論にも可能性があるのではないかというようなことを口走っている

まだまだ予断を許さない問題である






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