今日は、認知主義(cognitivism)とは何をいうのかについて、トンプソンの説明を聞いてみることにしたい
認知科学は、行動主義心理学に抗するものとして、1950年代に始まった
その中心には心のコンピュータモデルが据えられ、認知を情報処理過程とするものである
行動主義がインプットとアウトプットだけで判断するのに対して、認知主義はそこで抜けていた内的状態の重要性を説いた
そしてコンピュータ同様、心的プロセスは脳における表象の操作によって行われていると考えたのである
外から入ってきた感覚刺激が表象に変換され、それを操作することによってインプットに対する解決策をアウトプットするという説明をする
これは心の哲学の機能主義と結びついており、何でできているか(ハードウェア)ではなく、何をしているのか(ソフトウェア)が心には重要だと考える
そのため、認知は脳だけが担うというところから離れることになる
コンピュータモデルに当てはまるものがあれば、それは認知ということになる
例えば、身体に拡張された「身体化された認知」(embodied cognition)、環境へも拡張された「拡張された認知」(extended cognition)、さらに文化的遺産にも依存する「文化的認知」(cultural cognition)などへと展開している
そこでは認知が意識(主観的現象)とは切断されることになる
「
説明のギャップ」は埋まらないままで、新たにコンピュータの心と人間の心との関係を問う「心心問題」まで生まれることになったという
今日の流れは、わたしの免疫論とも通底しており、参考になるところ大である
今後の議論から目が離せなくなってきた