2026年3月6日金曜日

第23回サイファイカフェSHE、無事に終わる























今夜は、第23回サイファイカフェSHEを開催した

週末のお忙しいところ、お集まりいただいた皆様に改めて感謝したい

今回から、フィリップ・クリルスキー著『免疫の科学論』(拙訳、みすず書房、2018)を読むシリーズを始めることにした

その初回は、全6章からなる第1部「進化における生体防御」の第4章までを読み終えることができた

第1部の章構成は以下のようになっている

第1章 進化における捕食生物と獲物
第2章 系統樹の下部にある自然防御
第3章 断絶――獲得免疫
第4章 進化における獲得免疫
第5章 生物の複雑性とその進化
第6章 生体防御とロバストネス

訳したのがもう8年も前になることに驚いているが、それくらい前になるとほとんど初めて読むような感覚もあった

「ほとんど」としたのは、読み始めると訳した時の感触が戻ってくるように感じられたからである

「全く」初めての場合と明らかに違うので、どこか懐かしささえ感じるところもあった

今日までのところをざっと読んだ印象は、細かい事実が説明されることなく、それを上から見てコメントするようなスタンスなので、基礎知識がないと何の話なのかピンとこないのではないかとやや心配になるところがあった

本書では、外界からの構造的異常だけではなく、内部の機能的異常を検出して、対処する機能として生体防御を捉えている

そのために必要となる多様性を生み出すメカニズムに、ランダムな組み合わせが利用されている

元の材料は少ないが、いくつかの領域の遺伝子を恣意的にではなく、偶然に任せて組み合わせることにより膨大な多様性が生まれるというメカニズムである

本書では獲得免疫を、抗体(B細胞受容体)、T細胞受容体、主要組織適合抗原遺伝子複合体(MHC)の3つが機能する免疫として捉えており、具体的には顎口上綱以上の進化段階にある生物で見られるとしている

これは古典的な見方であるが、今でも優勢であるのかもしれない

この視点には人間中心主義的な傾向を感じたため、わたしはもう少しリラックスした見方を取った方がよいのではないかと考えてきた

前著『免疫から哲学としての科学へ』ではその考えで全編を貫いたつもりである

今回のディスカッションでは、この点も議論された

詳細については、近いうちに専用サイトに掲載する予定である

訪問していただければ幸いである

なお、春のシリーズ第3弾は来週水曜(3月11日)に開催予定の第14回カフェフィロPAWLで、会の名称通り「生き方としての哲学」(Philosophy as a Way of Life: PAWL)と幸福について論じた拙著『生き方としての哲学:より深い幸福へ』を肴に人生について語り合う予定である

皆様の参加をお待ちしております















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