運命について:
自らの運命を認識し、自らの生活を生きることを学べ!
運命を外から受け入れるような人は、運命に殺される
運命は各人の中で成長する
運命が自己の最も固有なところから来る人は、運命によって強められ、神にされる
運命を認識した者は決して運命を変えることを欲しない
運命を変えようと欲するのは権力者である
君たちが苦痛を感ずる時、なぜ祖国だとか、国民だとか、それに類した大きな神聖なことを口にするのか
大きな言葉を使いつけていると、互いに理解することも、自分自身を理解することも難しくなるのだ
孤独について:
孤独は、運命が人間を彼自身に導かんと欲する道である
孤独は人間が最も恐れる道である
大多数の人々は、ついぞ孤独を味わったことがない
彼らは決して自分自身と語らない
日々の生活と国民とから授けられる「任務」に自己を捧げるのは、ずっと容易で心安らかでもある
だが、自己の孤独を、自己の二つとない自己に定められた孤独を見出した者は幸いだ
その人のところには運命がやって来、その人から行為が生まれるからだ
世界改良:
世界を改良しようというような奇妙な要求は断念すべきであろう
世界は改良されるために存在しているのではない
君たちもまた改良されるために存在しているのではない
君たちは自分自身であるために存在しているのだ
君自身であれ!
まさに今、世界改良の歌が再び激しく歌われ、わめかれる
それはどんなに粗野に、不幸に、愚かに、無思慮に響くことだろう!
そういう時は、金や財布、虚栄や自負が中心になっているのだ
君たちと君たちの国民:
君たちの国民とすべての国民が必要とするものは、自分自身であることを学んだ人々、自分の運命を認識した人々である
君たちドイツ人は他のどの国民よりも服従することに慣れている
実行や男らしさは、書物や大衆演説の中からは生じないことを忘れるな!
それは悩みと孤独を経て行く山の上で生じる
そんなに急ぐことはない!
別れ:
君たちのめいめいの中には、自然の呼び声と意志と構想がある
未来と、新たなものと、より高いものとを目指しての構想がある
それを熟さしめよ
その名が何であろうと、演説家や教師から言われることに耳を貸すな
君たちのめいめいが耳を貸す必要のあるのは、唯一つ、自分の唯一の独自の鳥だけである
その鳥に耳をかせ!
君たち自身の中から来る声に耳をかせ!
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