2023年9月10日日曜日

意識への多様なアプローチ、あるいは『免疫から哲学としての科学へ』





この3月に出した拙著『免疫から哲学としての科学へ』において、認知、意識の問題を大きなテーマとして取り上げた

人間の意識について異なる分野の研究者にインタビューしたビデオが現れたので上に貼り付けておいた

代表的な科学者は、大部分の科学者が考えるように、人間の意識は脳から生まれるという見方を採っている

そのほか、宇宙の意識の一部として人間の意識が生まれたという見方や、神が目的をもって人間に付与したという神学者の見方などが紹介されている

進化論の立場からは、何らかの偶然で人間の意識は生まれたと説明されているが、そのメカニズムは明らかにされていない

現在までに固まってきた個人的な感触は、人間の意識は脳から生まれるが、他の生物でもそれぞれの意識(人間に相当するという意味ではなく)を持っていると考えてもよいというものである

この意識、認知と免疫は機能的に同じではないかという提案をしたのが、上記の拙著である

進化の過程でどのように意識が生まれたのかの説明ができないということから、意識は進化の最初からあったという汎心論的見方を採ることも考えられる

ただ、人間の意識が頭にあると、この見方はなかなか受け入れるのは難しいかもしれない

今のところ、それぞれの進化レベルにおける意識を科学的に捉えることができないので、これは形而上学的な説ということになるのだろうか

いずれにせよ、これからもフォローしたい興味深い問題である














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