Evelyn Fox Keller (1936-2023) @ Van Leer Jerusalem Institute (June 9, 2009)
昨日、Nature誌でエヴリン・フォックス・ケラーさんが9月22日に亡くなっていたことを知る
享年87
Evelyn Fox Keller (1936–2023), philosopher who questioned gender roles in science
Mathematical biologist, philosopher and historian of science who challenged the vision of science as a masculine activity.
フォックス・ケラーさんとは2009年にイスラエルで開催されたラマルクに関するシンポジウムでお会いしたことがある
イスラエルでラマルクと進化を考える 医学のあゆみ 247 (11): 1193-1197, 2013
もう14年も前のことになることに、いつものように驚く
実は1983年に出たバーバラ・マクリントック(1902-1992)博士の伝記を興味深く読んだことがあったので、わたしにとってはその著者であった
Nature誌のObituaryによると、遺伝子の全体論的見方を提示した他、科学が男性的な活動であるとする定義(女性的とされる感情や主観性の排除)を批判し、よりダイナミックな客観性が求められると主張した
さらに、科学における概念や実践は、社会・文化的なコンテクストにおいて研究されなければならず、科学の発展のためには自然を理解するための概念を常に改定していくことが必要になるとした
そこにはわたしにとっても重要なメッセージが残されている
非常に人当たりが柔らかいという印象であったが、議論になると動じない厳しさが感じられた
このような訃報に接するたびに、人間は亡くなるのだという厳粛な事実に突き当たる
ご冥福をお祈りしたい
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