今日は、オットーの『聖なるもの』第2章「ヌミノーゼ」を読むことにしたい
聖なるもの(das Heilige)について検討するが、それは宗教の領域固有の評価である
それは合理的なものとは無縁で、概念的把握を寄せつけないので「語り得ぬもの」である
したがってそれは、完璧に善いという倫理的な用いられる哲学や神学での用法とは異なっている
「聖なる」という言葉には倫理的な意味も含まれているが、それは最初からあったものではない
この言葉に含まれる余剰部分(それは本来あった意味を指している)を抽出することが重要になる
それに対する適当な名前が必要になるだろう
聖なるものから倫理的要因を含めたすべての合理的要因を差し引いたものに対する呼び名である
オットーはそれに対して、ヌミノーゼという言葉を造った
これは「神霊」を意味するラテン語の numen から作った「神霊的・ヌーメン的」を意味するドイツ語の numinös という形容詞に由来する
この言葉は特殊固有なもので、根源的な基礎事実がすべてそうであるように、定義することができない
できることは、ただそれについて論じるだけだという
聞き手は、その話に刺激され、目覚めさせられるだけなのである
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