2025年3月4日火曜日

コンシュ哲学を語る第11回ベルクソンカフェ終わる






















今夜は大雪が心配されたが、第11回ベルクソンカフェを開催した

冷たい霙が降る中お集まりいただいた皆様には改めて感謝したい

今回は、前回のFPSSでも取り上げたマルセル・コンシュという現代フランス哲学を代表する哲学者の生の声を聴くことにした

具体的には、2006年の Philosophie Magazine 第1号に載ったインタビュー記事を読み、その哲学について語り合った

まず、いかなる観点からも正当化できない子供の苦しみの存在を絶対悪と認識したことに由来する無神論哲学について語られる

神というものは理性で説明すべきものではないとして、神学者、神学的哲学者を批判する

彼の批判は、神の啓示を信じている人々に対するものではないことを断っている

そして、哲学と神学、さらに科学との違いを明確にする

科学が狭い領域について証明を通して真実を所有していくのに対して、哲学は瞑想を通して現実の全体についての真理を得ようと試みることであるとする

その方法についてはこれが唯一の道であると断言できないため、いくつかの可能性が生まれる

それを選ぶのは、その人の意見(変わりやすいもの)ではなく、人生を歩む中で感得した確信による

その哲学を生きることができるようなものでなければならないという


また、時間の捉え方として「果てしない時間」と「縮小された時間」を区別し、普通の人は時間に追われて生きると言われるように「縮小された時間」を生きている

しかし「果てしない時間」から見ると、われわれの存在は閃光のようなものになり、モンテーニュに言わせれば、存在の名に値しない

「果てしない時間」という視点がなければ、日常に埋没するだけで、哲学には向かうことはないのかもしれない

その他、彼の哲学的立場としての唯物論ではない自然主義、特にギリシアにおけるすべてを包含するピュシス(Physis)という意味における「自然」の重要性、道徳と倫理の峻別、平和主義、さらに行動と活動、および社会的・政治的自己実現と他者との関係のニュアンスに重点を置く生き方の対比などが語られている

近いうちに専用サイトにまとめる予定なので、そちらを参照していただければ幸いである


当初2回に分けて読む予定だったが、初回が順調に進み、読み終えてしまった

ということで、次週の会はキャンセルということにしたい

何卒、ご理解をいただければ幸いである




































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