今日は、2-3-3「自然哲学と現代の新実証主義」を読み、第2章を終えることにしたい
オーギュスト・コント(1798-1857)は、「進歩」という考えの偉大な立役者と考えられているが、自然については静的な見方を取っているという
彼は、あらゆる科学にとっての本質的な問題は、「秩序をそれにふさわしく完成する目的で眺めることである」としている
コントは宇宙の起源と運命に関して関心を示さず、真の実証的宇宙を太陽系と若干の星にしか広げていない
パスカル(1623-1662)の無限の宇宙という観念とは大きな違いである
当時の自然哲学が拒否感を示したのも、コントの実証主義が限界を設けているように見える点であった
アンバシェの著作をここまで読んだ印象の一つに、次のようなことがある
ある事実について語る時、事実だけがまず提示されるというのではなく、最初からその評価が抽象的に語られることが多いので、理解し難いという印象を拭えなかった
つまり、事実についての蓄積がないと、何を言っているのか分からないということになる
もう一つ思い当たるのは、原著に当たったわけではないので確かなことは言えないが、翻訳の問題があるのかもしれない
文字通り訳しても通じない場合の考え方である
その場合には、真意を汲み取った訳が必要になるような気もするが、もともとは直訳がよいと考えていた者としては判断が難しい
最近ではもともとの考えに否定的になってきてはいるのだが、、
これから先はどうであろうか

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