やっとオーギュスト・コントさんの墓に辿り着くことができた
不思議なもので、そのような気が起こったことがない献花することを思い立った
その場に立つと、思いもかけない考えが浮かんでくる
ペール・ラシェーズ墓地の出入口周辺には花屋さんがあるが、最初に覗いたところはすべて造花だった
生花のお店を教えてもらい、お墓まで
質素な作りである
すでに本が2冊置かれてあった
そこに花を添えさせていただいた
少しだけ華やいだように感じたのは、わたしだけだろうか
一番手前にプレートがあり、コントの名前のすぐ下には、「人類教の創始者」とある
その下に、3つの作品名が列記されていた
Cours de Philosophie positive(実証哲学講義、1830-1842)
La Politique positive(実証政治学、1848-1854)
La Synthèse subjective(主観的総合、1856)
最後の著作は日本語訳が定着していないようだが、副題『人類の正常な状態における普遍的な概念の体系』が内容を示しているのだろう
この3作を誰が選んだのかは知らないが、そのように考えられているということなのか
それにしても、人類教への思いはかなり強いものであったことが窺われる
人類教については8年前にエッセイを書いたことがある
医学のあゆみ (2016.9.10) 258: 1085-1089, 2016
いずれにしても思わぬ一日となった
その場に立つと何が起こるか分からないということを、15年前にも経験した
エルサレムの西壁の前に立った時である
その時のエピソードが以下のエッセイにある
医学のあゆみ (2014.1.11) 248: 174-178, 2014
その瞬間に浮かんだことは、今でもわたしの中に生きている
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