本日は第22回サイファイカフェSHEを開催し、拙著『免疫から哲学としての科学へ』を読みながら免疫を広い視野から検討した
免疫の本質に至る方法として、解析の対象になるものをできるだけ多く集め、そこに共通して見られる最少要素を探し出すというやり方を採用した
これはソクラテスがやった方法と同じで、アリストテレスはそれを本質を抽出する方法と見なした
その結果、本質的な機能要素として、認識、情報統合、反応、記憶の4つを抽出し、この過程を「認知」と仮に規定した
これは神経系と同じ機能要素で、最近の免疫と神経の直接の結びつきを示す結果はその前提を補強するものである
つまり、免疫は全身が一体となって機能する生存に不可欠の要素であることが示唆される
そこから、スピノザの「コナトゥス」とカンギレムの「規範性」を参照して、免疫を見直す作業を行った
これは著者が言う「科学の形而上学化」の過程であるが、その意義についても議論された
詳細は近いうちに専用サイトに掲載する予定である
訪問していただければ幸いである
今回で『免疫から哲学としての科学へ』の読書会を完了したことになる
懇親会では、これからも免疫をテーマにした会を継続してほしいとの声が聞こえた
その他、今回の免疫論に続く免疫論2.0とでも呼ぶべきものが生まれるようであれば、それについての話があっても面白いのではないか
非常に積極的かつ具体的な提案があったので、来年に向けて考えておくことにしたい
決まり次第、お知らせする予定である
参加された皆様に改めて感謝したい


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