雨垂れが石を穿つように目に見えない変化を追いながらの日々であったが、やっと穴が開いてくれた
マルセル・コンシュの『形而上学』を最後まで訳し終えた
何だかんだ言って、半年かかったことになる
これから全体を見直すことになる
翻訳をやっていて感じるのは、翻訳前に読んだ時と訳し終わった後のイメージがガラッと変わることである
その本の構造が見えるようになり、著者の考えがより鮮明にニュアンスをもって迫ってくるようになる
普通に読む過程では、そこまで丁寧には読んではいないということだろう
これから全体を見直す中で、コンシュの考えがさらに明確になることを期待している
今回の経験からも、普通に読んでいて、どれだけその本の真意を汲み取ることができるのかという疑問が湧いている
ほとんど理解できていない可能性さえある
今、カフェで拙著の読書会をやっているが、その過程でも感じていることである
多く読む必要はない
「精読」ということにも意識を向けて行きたいものである
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