2024年7月10日水曜日

思想レベルの低下にどう向き合うか

































今日は研究者時代にご一緒した神経内科の権威と久しぶりの会食があった

まだアクティブに活動されているので、お忙しいところお時間を割いていただき感謝したい

上智大学を望む眺めの良いお店で、お互いの最近の興味の向かう先を紹介するところから会話は始まった

病気を見る場合、一つの範疇の大きな図を描き、それを参照しながら、個々の病める人を位置づけることが重要だという

また、個々の病変についても、それを局所に焦点を合わせて分析するだけではなく、全体論的な見方で考察することが大切であるという立場を採っていた

それは必然的に歴史的あるいは哲学的な省察に至るが、その成果は医史学会などでも発表されているようである

このような観察はわたしのものとも重なり、それは科学のレベルだけではなく、政治や経済を含めた我々日本人の日常にも表れている

大きく言えば、思想的な営みの衰えとでも言えるもので、我々を真の意味で前に進める力、あるいは我々の歩みを深める力の低下と直接結びついているように見える

別の言い方をすれば、指導層における教養のレベルの低下、あるいは教養そのものの欠如が根底にあるという認識である

こういうベースになるものがあって、それに支えられる形で現実的な営みがなければならないのだが、そうはなっていないようである

これは由々しき問題だが、それを深いところから理解している人が多そうに見えないのはわたしだけだろうか

その意味では、力強い援軍を得たようなお話が次々に展開した

これからも、何らかの形でこのような認識や考えを進めて行くことができれば素晴らしいだろう

今日は希望が出てくるようなお話でお開きとなった










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